六本木の山崎文庫というギャラリーバーで、美人画を描く女流作家さんのグループ展が行われました。(正確には22日の深夜までは開催中です)
夜の六本木を艶やかに彩る美人画展 Nocturne2
正確なタイトルはサブタイトルを含めて夜の六本木を艶やかに彩る美人画展 Nocturne2となります。DMの写真は出展している5人の作家さんなのですが、皆さん美人ですね。美人画を描く方は皆さん美人というのは統計的に間違えないです。ただ、あまり顔を出すと、作家さんに会うことを目的にギャラリーに通う、ギャラリーストーカーと呼ばれる輩を増やしてしまうためあまり顔出しする作家さんがいないのが現状です。
この山崎文庫さんは今回の展示は見るだけなら無料とはなっていましたが、基本的にはワンドリンク注文が暗黙の了解のようになっている場所なので、そのようなギャラリーストーカーが比較的現れにくい場所です。ギャラリーストーカーって少しでもお金を払わなくてはいけないとなると入場をためらう傾向があるため、作家さんの中には、gyらラリーストーカー撃退のために、あえて入場料を設定している方もいらっしゃるぐらいです。
今回の展示もそんなギャラリーストーカーはいなくて、ゆっくりと作品を堪能することができました。では作品を紹介してゆきましょう。
高久梓さん
高久梓さんは4点出しでした。
柔らかな線と淡い色合いの中にもしっかりとした質感の感じられる絵です。写真にしてしまうとうまく伝わりませんが、二の腕の柔らかそうな感じや、髪の毛のサラサラした感じが原画だとこの写真の100倍は強く感じられます。
この絵の右側の裸婦像は脇の下の肉の柔らかもを感じることができました。
沖彩乃さん
沖綾乃さんは、Twitterのプロファイルだとまだ美大在籍中となっていますが、もう卒業されているかもしれません。ここ1-2年でいろいろな展示会に出るようになりました。
大胆な色使いとダイナミックな構図がよく調和が取れています。力強い作品が多いです。
山下千里さん
山下千里さんも2017年に筑波大学大学院を卒業された若手の作家さんです。深い色を操り、ちょっと暗い、ミステリアスな表情の女性を描いていらっしゃいます。
赤崎りおのさん
赤崎りおのさんは油彩で描かれています。油彩って割と太い線でダイナミックに描かれるイメージを持っていたのですが、赤崎さんの絵は非常に線が緻密で髪の毛やまつ毛が一本づつ描かれています。それでいて、肌や衣服の表現は油彩ならではの味付けが生かされています。
女性の表情もとても穏やかで、眺めているとこちらが癒やされます。モチーフが日常の生活であることが多いので、こんな女性が隣りにいてくれたらなという感覚をもちます。でも今の若い女性が黒電話で電話を掛けるシーンは無いですから、ちょっと虚構もあって、そんなところも素敵な絵になっています。
むらまつちひろさん
むらまつちひろさんは、既にいろいろなところで展示をされています。最近は暗い色をバックにして、白い髪の少女を描かれることが多いみたいです。もともと儚げな表情の少女が多いのですが、白髮になると儚さに拍車がかかり、この世に住んでいないのではないかという感覚すら持ってしまいます。
まとめ
会場となっていた山崎文庫さんは広いギャラリースペースを持ち、ゆっくりとした環境で鑑賞ができました。ドリンクを飲みながらだと長い時間いても罪悪感をもたないというメリットもあります。この日は結局1時間以上お邪魔してしまいました。
この素敵な場所も3月いっぱいで、4月以降は別の場所に移転するとのこと、でもまたきっと素敵なアートスペースになるのでしょう。山崎文庫さんと、展示された5人の素敵な画家さんの今後にますます期待が高まります。
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