8月の最初の土曜日、銀座から東京の狭いエリアで、美人画展が3箇所で同時開催されていました。たくさんの美女、美少女の原画に囲まれて、とても幸せな時間を過ごすことができました。
銀座MOGA
最初は、銀座一丁目の柴田悦子画廊で開催されていた銀座MOGAです。13名の作家による作品が展示されていましたが、銀座にしては広い画廊なので、ゆっくりと見ることができました。
むらまつちひろさん
むらまつさんは持ち前の淡いトーンの癒やし顔の美少女でした。こんな子に見つめられる生活は素敵でしょうね。
高久梓さん
高久さんも淡いトーンを使って優しい癒やされる表情を描くのですが、ちょっと毒を持っている感じがします。ごつい鎖を纏った裸の少女はそんな内に棘を持った少女を描いているようです。他の少女もよく見るとそれぞれ翳りのある表情をしています。一筋縄ではいかない少女の多面性が見えるところが素敵です。
中島華映さん
最近子鬼ちゃんとか人外を多く描いている中島さんですが、今回はベトナムの少女でしょうか、東南アジアっぽい笠をかぶっている少女です。人外では無さそうですが、何か人並み外れたパワーを持ってそうな感じはしますね。
赤崎りおのさん
赤崎りおのさんはひたすら癒やし系の美女。今回キャンパスではなくアートクロスを使っているせいか、油彩のダイナミックさから少し離れ、繊細な優しい感じがします。それが癒やし系の表情によく合っています。
竹田涼乃さん
多分はじめましての作家さん。薄衣の質感と、薄絹越しの太腿や二の腕の質感にとても惹かれます。表情も生き生きとしていました。
五美術大学交流展 小作品展
五美大とは・多摩美術大学・女子美術大学・東京造形大学・日本大学藝術学部・武蔵野美術大学を指すそうで、学生さん有志でやっている「五美術大学交流展」と大学が公式に開催している東京五美術大学連合 卒業・修了制作展があります。こちらは有志が開催している通称「ゴビコウ」で、現役学生と卒業生の作品が展示されています。
綾坂璃緒さん
やはり普段から活躍しおられる卒業生の作品は目立っていましたが、その中でも一段と目を惹いたのが綾坂さんの作品でした。
有坂はるなさん
有坂さんの作品もいろいろな展示会でお目にかかります。力強い作品は他の作品群から少し浮き上がったように存在感を主張していました。
丑山雨さん
丑山さんの作品はちょっと不思議なテイストの作品でしたが、目の表情が素敵で見入ってしまいました。
さうてさん
さうてさんの作品はまだ銀座モダンアートが合った頃に何度か拝見しています。イラストっぽいタッチですが、ファンタジーとロマンが感じられる素敵な世界を持っています。
三成カナさん
三成さんははじめましてですが、表情がすごく素敵で、引き込まれました。まだ2年在校中とのこと。これからの進化が楽しみな作家さんです。
その他にも本当にたくさんの作品が展示されていて、見ごたえのある会場でした。
2020大美人画展 in TOKYO
最後は大丸東京店で開催していた2020大美人画展 in TOKYOです。こちらは既に画家として名声がある程度確立されている作家さんが集まっていましたので、一段と迫力がありました。
写真撮影は原則禁止て、他のお客さんが写り込まずに、ロングで写すという条件でしたので、あまり写真は撮れませんでしたが、たくさんの作家さんの美人画に囲まれて、濃密な時間・空間を楽しむことができました。
粉川江里子さん
粉川さんの作品は絵の重心である中心付近は非常に緻密に描かれているのですが、周辺部は結構大胆に省略がされています。ところが絵を見ていると全体が非常に緻密に描かれているような錯覚を受けます。色彩も同様で、よく見るとトーンがすごく落ちているのですが、原画を見ているとすごく彩色が現実に忠実にされているように見えます。これは目に障害のある彼女の目を通して世界を見ているからで、彼女にしてみればリアルそのものであるがゆえのリアリティなのだと思います。絵の不思議さを思い知ります。
小野彩華さん
小野彩華さんはおそらくはじめましてなのですが、この展示中で一番目を惹きつけられた絵です。生き生きとした表情と、文句なしの美人顔に惹きつけられたのと、僕が知っている女性にすごく似ていたのも、注目した要因だったのかもしれません。
一気に3箇所も回ったので、流石に帰りは疲れてしまいましたが、充実した時間を過ごすことができました。
他の画廊巡り記事