長崎旅行1日目、午後は長崎港の向かい側にある三菱重工の長崎造船所資料館に行きました。
長崎造船所資料館
この史料館は、長崎造船所が日本の近代化に果たした役割を永く後世に残そうと、1985年(昭和60年)10月に開設したものです。
史料館に利用されている赤煉瓦の建物は、1898年(明治31年)7月三菱合資会社三菱造船所の鋳物工場に併設の「木型場」として建設されたもので、三菱重工業株式会社発祥の長崎造船所に現存する最も古い工場建屋で、世界遺産「明治日本の産業革命遺産」(2015年登録)の構成施設の1つです。
博物館になっている建物は鋳物工場の木型場として作られた建物です。もともと工場の建物で、敷地も今も創業している三菱重工長崎造船所の中にありますので、ふらっと行くわけにいかなくて、事前予約の上、長崎駅からバスで行くことになります。事前予約は人数に空きがあれば当日でも構いません。
見学申込
完全予約制。見学希望者は電話で予約してください。(当日予約可)史料館 電話:095-828-4134(電話受付時間:8:30~17:30)
開館時間
9時00分~16時30分
休館日:毎月第2土曜、2018年12月29日(土曜日)~2019年1月4日(金曜日)
史料館停電日:2018年5月20日(日曜日)、2019年1月27日(日曜日)史料館の見学方法
個人(専用シャトルバス)
史料館は工場内にあるため、個人のお客様は専用のシャトルバス(長崎駅前~史料館の間)でご来館下さい。
館内には創業時から残る、木型工場としての遺構も数多く残っています。
日本を支えた工業製品
館内には各種エンジンの実物展示や、船舶の模型。軍艦の納入実績や模型など盛りだくさんの展示があります。
三菱長崎造船所は戦艦武蔵の建造工場でもありましたので、戦艦武蔵コーナーもあります。写真や資料が展示されていましたので、軍オタも満足できると思います。
破壊されたタービンローター
びっくりしたのは、タービンの破壊事故が起きたタービンローターを展示していることです。この事故では9トンもあるタービンがバラバラになって飛び散り、死者4名を出した大事故です。
普通、このように企業の汚点になるようなものを企業博物館に展示することは無いような気がしますが、過去の失敗を忘れないように展示しているということです。
ちぎれ飛んだタービンブレードは迫力もあり、かつ痛々しいです。
その他、最近の豪華客船の建造中に火災事故を起こして、2/3を作り直した件もパネルで顛末を展示していました。説明員さんも最近の客船受注でいくら損になったかまで説明していました。
三菱の底力ってそんなふうに過去も冷徹に見直すような社風から来ているのかもしれません。
旧香港上海銀行長崎支店
旧香港上海銀行長崎支店は、出島のすぐ近くにあります。出島やグラバー園で江戸時代からの建物が多いので、そちらが注目されていますが、旧香港上海銀行長崎支店も云われある堂々とした建物です。
明治37年(1904)に竣工したこの建物は、 明治~昭和初期の建築界の偉才、下田菊太郎が設計した現存する唯一の遺構であり、国指定重要文化財となっています。
長崎市内の洋館群の中にあっては最大級であり、1階部分を連続アーチのアーケードとして、2・3階部分にコリント式の円柱を通した大オーダーとし、その上に三角破風の屋根をのせるなど、海側の正面性を重視したデザインとなっています。
一階は無料で一般公開しています
一階は旧銀行窓口のフロアで、ここは無料で公開しています。カウンターや金庫が昔のまま残っていますので、今にも銀行業務が始まりそうな雰囲気を感じます。
2階と3階は博物館になっています。こちらの方も見応え十分でした。入館料は300円でした。説明のボランティアの方がいて、展示物の説明をしてくれました。
展示のメインは孫文と梅屋庄吉についてです。梅屋庄吉は中華民国を建国した孫文と親交があり、長崎出身であることから、この場にミュージアムが出来ているのだそうです。
展示室は旧銀行の執務室がそのまま使われており、調度品なども見応えがあります。
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