新宿眼科画廊で開催していた、横田紗礼さんの個展、MVPを見に行ってきました。
横田紗礼個展 MVP
新宿眼科画廊
新宿眼科画廊という名前ですが、てっきり昔眼科をやっていた場所に開設された画廊だと思っていたのですが、そういう訳ではなく、昔新橋にあった内科画廊(こちらは本当にお医者さんのスペースを開放して画廊になっていたそうです)をオマージュして、眼に良い絵が見られる画廊という意味で名付けられたのだそうです。
横田さんが憧れていた新宿眼科画廊のウインドゥに横田紗礼の字がプリントされているのを見ると、僕も嬉しくなります。
自分の人生、MVPは自分自身だ
最近とみにポジティブな発言が目立つ横田さん、今回の個展に向けても、毎日のようにポジティブなツイートが目立って、頑張ってるなぁと眼を細めて眺めていました。ちなみにこの絵の背景はギンギンの蛍光色です。このギラギラ感は残念ながら原画でないとわかりません。左の子の足の模様はてっきタトゥーストッキングだと思っていたのですが、本人の解説によれば本物のタトゥーのつもりなのだとか。真ん中の子のパンチラもけっこう際どい書き方をしています。ちょっとだけ道徳観念を外れているところでの描写も好きなところです。
選手宣誓
こちらもギラギラの蛍光ピンクに書かれた選手宣誓。眼がチカチカしてよく見えませんが、読んでみると、自分の脳内の自己矛盾や不安と向き合った成果と書いてあります。明るい横田さんがそんなに悩んでいるようには見えないのですが、そりゃ悩みますよね。お年頃の女の子ですから。
瞑想
真ん中の大サイズの瞑想は、ライブペインティングで書いたものだそうです。横田さんは普段は下塗りをバッチリしてから書き込むそうです(って事は、最初は一面の蛍光極彩色)。ですが、この絵はいきなり書いたものだそうで、ちょっとだけテイストが違いいます。
無限コドモ魔法
今回僕が一番好きだったのがこの絵。おとなになりかけたコドモが握りしめた100均の魔法の杖がパワーを発揮すると、大人の世界のモノがすべて破壊されていくというものです。パトカーのミニカーにひっくり返される化粧パフとか、ユニコーンに突き破られるコンドームとか折れたルージュやヒールとか。見ていて小気味いいです。
ハピタフルゾーン
右のハピタフルゾーンはスク水の女の子はきちんとゼッケンまでつけていて芸が細かいです。実はスク水フェチを自認する横田さん、おとなになりきれない筋肉の付き具合とかすごくツボです。そして、なぜか菱縄縛りされている人形がいたりして、小道具の多さに見ていて飽きません。真ん中のツインテールだってラーメン食べたいも好きな作品。女子がラーメンぐらい食べていいと思いますが、家系ラーメン餃子ライス付きを食べるツインテール女子って思い切りが良くてとても良いです。
甘い蜜ほか
ここはちょっと魔性の女特集って感じでしょうか。喰らい尽くしてしまおうねという牙を生やした女の子もいて、可愛いけど手を出すと大変そうな子が並んでいました。
矛盾の舞
顔の前でピースサインを出す女の子たち。実はこの中に自分の知っている人にすごくよく似た人がいて、ちょっとびっくりしました。
防衛機制
この作品はののやまあきさんのジャケットとのコラボ作品です。横田さんがののやまさんの作品が好きすぎて作品にしたら、コラボさせてくれることになったそうで、ジャケットも展示されています。この作品の目がロゴマークになっていて、アンドロイドっぽくて格好いいです。
まとめ
去年の個展ロケットえんぴつからほぼ1年ぶりの個展。横田さんの作品は変遷が激しくて、去年の作品とは全く違うテイストになっていますが、ちょっとフェチな感じや、小道具で賑やかな感じは変わっていません。
個展は15日までで終わってしまいますが、これからも応援し続けてゆきたい作家さんです。
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