最近、ちょっと事情があって、なかなか休日を取れないでいるのですが、先日久しぶりに土日休みになったので、ギャラリー巡りをしてきました。
小林舞香 「春の復讐」 @浅草ROXゆめまち劇場
最初は浅草で、小林舞香さんの個展です。実は、出かけた事自体の主目的はこの個展ではなく、近くで実施されていたちょっとフェチっぽいフェスだったのですが、次への移動の前にTwitterを見ていたら、フォローしている画家さんのツイートにちょうど個展開催中の情報が流れてきたので、「近くだから」という軽いノリで行きました。
ファンタジーの世界にビックリ
会場について見ると、見学している人は数人で、ゆっくり見ることが出来ました。更に小林舞香さんご本人が在廊されていて、絵のコンセプトを逐一解説していただくという贅沢な経験ができました。
このギャラリーは、劇場のロビーに併設されているので、入場料はドリンクフィーというスタイルになっており、暑いところを歩いてきたので、生ビールを飲みながら見学させていただきました。
現在、舞香さんは基本的にはコンセプトやモチーフの依頼を受けて、それに向けて描くという商業画家のスタイルを取っているので、依頼主の注文に合わせて、宇宙のファンタジー的な絵であったり、上の絵のように白い背景で書いたりと多彩なタッチで描き上げています。
共通しているのは、透明感と奥行き感ですかね。模写のようなリアルな描写を得意としますが、単なる模写ではない雰囲気を感じさせる絵に仕上がっています。
舞香さんはこれからもゆめまち劇場での展示会を幾つか企画されているようです。
展示会情報「Morphius」 会期 : 2017年7月11日(火)~23日(日)※定休水曜日 入場 : 入場料500円 1ドリンク付。 場所:浅草「ゆめまち劇場」 詳しくはHPへ → https://t.co/SJSibsQEAw #展示会 #art #morphius pic.twitter.com/mwfLfksboG
— Yoshua 写真アート (@yoshua_photoart) 2017年6月2日
ホーロー看板展
同じゆめまち劇場ロビーに展示されているホーロー看板。昭和を生きてきた人にはたまらないノスタルジックなグッズが沢山展示されています。
昭和40年頃の東京の町並みを再現したジオラマも展示されていますよ。
銀座モダンアート MOGA展
浅草から銀座に移動。いつも行く銀座一丁目奥野ビルの銀座モダンアートで開催されているMOGA展にお邪魔します。ここでは数人の新進画家さんの美人画をあつめた展示をやっていました。大正から昭和初期の女性をモチーフとしたMOGA達、素敵でした。
細川成美
こちらは最近Twitterをフォローさせていただいている細川成美さん。くりくりした目の描写が印象的です。前回はコミックアート展だったので、漫画チックなタッチと構図が多かったですが、今回は少ししっとりとした趣です。
momokko
momokkoさんもコミックアート展に続き、拝見させていただいたのは2回めになります。この時はご本人が在廊されていて、お話することが出来ました。大正から昭和初期のモダンガールは好きな素材だそうで、のびのびと描かれていました。上の段3枚はペンタブで描かれたもので、下の段2枚は手書きだそうです。下左の絵がお姉さん、上左の絵が妹で姉妹のようですねと言ったら、ご本人も納得されていました。この二人の目の表情がとても似ていたので。そして、目の表情の描き込みに特徴のある画家さんです。
成美さんもmomokkoさんも今後の頻繁に銀座モダンアートの展示に出るようですので、引き続きウォッチしてゆきたいと思います。
吉岡里奈個展
最後は場所を幡ヶ谷に変えて、吉岡里奈さんの個展です。彼女も昭和のタッチを特徴とする画家ですが、今回はコンセプトが面白いんです。
この絵に書かれている剣持信雄氏(某電機メーカー経理担当)が心臓発作で急逝したが、彼は独身を貫いていたので、遺品の引き取り手がいなかった。そのために蔵書コレクションを公開する。
というコンセプトです。
この作家さん、高校生時代に授業をサボって、制服のまま映画館や繁華街に出入りしていたのだとか。確かにあの時代は今よりずっとおおらかだったような気がします。
たっぷりの絵を堪能した休日でした。