絵と旅と花とお散歩

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丁子紅子個展鏡花水月とむらまつちひろ個展Voyage 

コロナウィルスの感染拡大に伴い、3月末ごろから画廊やギャラリーが営業を休止するようになり、4/7の緊急事態宣言後は完全にギャラリー巡りができなくなりました。5月末に緊急事態宣言が解除された後、次々と今まで延期されていた展示が再開されています。

 

丁子紅子個展 鏡花水月 

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丁子紅子さんの個展は延期されたわけではなく、予定通りの開催なのですが、直前まで会期短縮が検討されており、ギリギリ開催にこぎつけた感じのところが、彼女の運の強さを感じます。思えば、僕がコロナ前に最後の展示を見学したのも、丁子紅子さんも参加している「十人十色」展でした。

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会場が同じ清アートスペースなので今回の個展と近い雰囲気がありますが、これは3月28日の写真です。

清アートスペース

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清アートスペースは昨年末に六本木から南青山に移転し、それに合わせて喫茶部門ができました。コーヒーを飲みながら絵を見ると、コーヒーも美味しく、絵もよりリラックスしてゆっくりと楽しめると思います。ってまだコーヒーを頼んだことはないのですが、こだわりの豆でハンドドリップなので、美味しいことは間違いありません。

鏡花水月とは

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個展のテーマになっている鏡花水月の説明が展示スペースの一角に掲示されています。「鏡に映った花も水面に映った月も手に取ることは叶わない」と始まるとても素敵な文章です。丁子紅子さんの絵に籠もる儚さと力強さが鏡花水月というテーマにピッタリはまります。

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展示の方ですが、絵と鏡が交互に配置されていて、あれっと思います。鏡のところにはアクセサリーの商品名と価格が案内されています。

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角度を合わせると、後ろの空間に展示してあるアクサセリーが鏡に映る構成になっています。このアクセサリーは絵の中の女性が身につけているというコラボレーションになっています。前回の個展では洋服と中村月子さんの音楽とコラボしていましたし、日本酒ラベルとのコラボは既に実現されていますし、丁子紅子さんはコラボ上手です。丁子紅子さんの絵の楚々して凛とした出で立ちはクライアントのイメージにもハマりやすいのかもしれません。早晩ジュエリーデザイナーとのコラボも実現しそうです。ってか、ひょっとして既にこのジュエリーは丁子紅子さんモデルなのかもしれません。

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ジュエリーもただ置いてあるのではなく、空中に吊り下げられたアクリルボックスの中のプラチナで装飾された木に絡ませてあるあたりが素敵です。

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鏡の中に浮かび上がるジュエリー。でも、見る視点を変えると自分の顔が見えたり、別の壁面にある作品が見えたりします。

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最近の丁子紅子さんの作品は、素人の私には作風や技法が変わったようには見えないのですが、なんかすごく優しい表情になったような気がします。モデルさんが変わったからというのもあるのでしょうが、内から湧き出す何かが変わったような気がします。写真だとなかなか感じ取れませんが、原画を見ると仏画や観音様の仏像を見たときのように、優しさに包まれるような感覚があります。

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こちらの左側の絵は、優しい顔立ちが写真でも伝わるような気がします。モデルさんが変わった事は一目瞭然ですね。

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会場全体はこんな感じです。こちらの壁面はとってもシンプルなモノトーンですので、絵が映えます。

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最近の丁子紅子さんは、人物画だけではなく、花の絵もよく描かれます。花と人物の絵が交互に配置される個展も以前ありました。

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丁子紅子さん個展は6月17日までの開催、場所は南青山の清アートスペースです。

むらまつちひろ個展 Voyage 

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さて、次の日曜日は、むらまつちひろさんの個展、Voyageにお邪魔しました。

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場所は、銀座一丁目奥野ビルの2階にある一兎庵です。

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Voyageとは旅・航海を意味します。英語の辞書でも出てきますが、もとはフランス語(ラテン語?)ですね、旅立つ人にBon Boyageで「よい旅を」と伝えます。むらまつちひろさんの画家人生を航海に見立て、新たな旅立ちの意味を込めた命名だそうです。

ちなみに、これが初個展だそうです。今まで数々のグループ展に出展されているので、てっきり個展も数回やっているのだと思っていました。

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展示されている絵は、30号の大作から手のひら大の小さい作品まで20点以上展示されています。

今まで例が少なかった赤い衣装をまとった少女や、背景まで描き込んだ作品など、新しいチャレンジが数多くあります。

ご本人曰く、赤い服は大好きなんだそうです。黒髪に赤い服で背景もあると、ポートレートっぽく、また実在する美少女感が強く出てくるので、僕としては好みです。いままでのむらまつさんの作品は黒いバックに白い髪の毛で淡いタッチの女性が多く、美少女ではあるのですが、実現感のない、妖精のような少女が多く、それも素晴らしいのですが、個人的な好みの話で言えば、僕はこっちのほうが好きです。

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今回は、絵のモデルも実際の女性がいて、モデルさん総計5人いるそうです、そのうち何人かは僕も知っている人でしたが、実在する女性の可愛さを活かしつつ、しっかりとむらまつちひろワールドで描かれている感じでした。

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こちらもさりげないポーズがすごく自然で、やさしく語りかけてくれる感じが凄く良いです。

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対策が並ぶ壁面の反対側のちょっと小さめの作品の並ぶ壁面。1作ごとすごく丁寧に描かれているのが分かります。どの作品も、原画で見ると絵が語りかけてきます。

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こちらの裸婦はちょっと以前のタッチに似た感じです。裸婦をリアルに描いてしまうとやはりちょっと生々しくなってしまうので、この方が良いのかもしれません。女性の曲線がすごく柔らかに描かれています。

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むらまつちひろさんの個展は銀座一丁目の奥野ビルで13日土曜日までです。

その他のギャラリーレポ 

www.art-and-walk.tokyo

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